10月 9th, 2010
フランスの歴史学者フィリップ・アリエスの著作である。
1960年に公刊された。
子供と大人の一線を当然視し、学校教育制度を当然視する現代の子供観に対して、疑義を呈する書物である。
アリエスによれば、中世ヨーロッパには教育という概念も、子供時代という概念もなかった。
7~8歳になれば、徒弟修業に出され、大人と同等に扱われた。
飲酒も恋愛も自由とされた。
なぜ大人と子供の一線を7~8歳に引いたのかと言えば、この時期に言語によるコミュニケーションが可能になると考えられたためである。
7~8歳以前の子供は動物と同じ扱いであり、大人がフリスビー代わりに投げ遊び、落として死なせたこともあるという。
乳幼児死亡率が高く、5歳までは頭数に入れられなかった。
もっとも、乳幼児死亡率が高かった理由として、医学水準が低かったことだけではなく、両親のベッドの中で、あまりにも頻繁に窒息により非業の死を遂げる子供が多かったといった理由も挙げられている。
教会は、嬰児殺しを厳禁していた。が、両親があれは事故だったと主張してしまえば、それ以上追及する者はいなかった。
近代的な学校教育制度が現れたのは、17世紀のことである。
当時の教育者たちは、古代には存在した学校教育を倣い、「純真無垢」を理念とした。
「純真無垢」とは何か。
子供と大人を引き離すこと、特に子供にとってセックスを禁忌にすることだった。
また、子供として保護される期間の延長も提唱した。
この時期から、美術も子供をテーマにし始めた。それ以前は、美術が子供をテーマにすることはなかった。
近代学校教育制度は、大人とは異なる、子供服というものを編み出した。
この傾向は特に男児に顕著で、男児の特徴的な衣装である半ズボンが考案された。
それに対し、女児の服装の変化には無頓着であった。女児は家事に専念すればいいのであって、学校教育を受ける必要性が少ないと考えられたためである。
これを受け、近代的な学校教育制度は、同年齢の子供を同一のクラスに編成した。極端な場合には、寄宿舎制度を設け、子供を外部から遮断した。
子供から大人になる過程には順序があり、短期間に見聞を広めるとトラウマになる恐れがある。
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9月 27th, 2010
一般には物品、建築物、身体等を装い飾ること、またそれに用いる飾り。
特にそれ自体が機能を持たず視覚的美感に訴えるものをいう。
□一般の装飾 → デコレーション、デザイン、工芸、模様
□室内装飾 → インテリア
□身体 → 身体装飾、服飾、装身具
□文字 → 書体、セリフ、明朝体
□その他 → 装飾古墳、装飾経、装飾写本など
□聴覚的な装飾 → 装飾音、効果音
装飾されたものもそうでないものも、魂の宿るそれに人々は胸を打たれるのである。
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9月 14th, 2010
岩石が水流などによって小さくなったもの。
砂よりも大きい。
石よりも小さく、砂よりも大きいのは砂利、小石などと呼ばれる。
また、医学において、内臓にできるものを石という。
胆石、膀胱結石など。
俗に、トランジスタや集積回路のことを「石」と呼ぶ。
石は生物ではない。また、木などに比べ、硬いという性質から変化の少ないものと捉えられる。
しかしながら、物語において石は、夜泣き石のように泣いたり、子を産んだり、成長したりと様々な面を持っている。
君が代の中にも、「さざれいしのいわおとなりて」と石が成長する様が描かれている。
また、メデューサ神話に見られるように、人が石になったという物語も数多く伝わっている。
このほか、特殊な性質を持つ石には神秘的な解釈が付きまとい、近代の例に於いてもホープダイヤモンドのように伝説に彩られた「石」も存在するが、その一方で殺生石のように有害なガスの噴出するところにある石が「妖怪の祟り」などの伝承を生んだりもしている。
話は逸れるが石を見たり触ったりしていると、気持ちが落ち着いてくるのは私だけであろうか。
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9月 8th, 2010
繊維を束ねて細長くした加工品。
またはそれを切り取った断片。このような品のうちの最も細いものは糸であるが、細すぎるためにものを結ぶためには実用的でない。
紐はそれより太く、丈夫であるからものをしばったり結んだりするのに使われる。
さらに強度が必要な場合には、より太い縄を使う。
糸を編み合わせたりして作る紐もあるが、現在では最初から紐の太さに加工してしまう例もある。
たとえばビニル紐は廃品回収の時に便利である。
殺人事件では「紐のようなもの」が使われる事がある。
紙紐は扁平な紙を細長くまとめてある。
真にゴムを用いて伸び縮み可能にしたのがゴム紐である。
あらゆる場面で紐は必要である。
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8月 18th, 2010
中世以前のヨーロッパには、服装による大人と子供の区別はなかった。
服装による区別があるとすれば、身分による区別で、貴族であれば大人も子供も貴族の服装をし、農民であれば大人も子供も農民の服装をした。
そもそも大人と子供の区別も曖昧で、酒場で労働する子供も見られた。
子供は大人の未熟な姿に過ぎなかった。
大人と子供の服装による区別が始まったのは、身分制度の解体が始まった17 世紀だった。
当時の大人たちは、子供に大人とは異なる価値観、「可愛らしい」「元気なもの」といった特別な存在として考えようとした。
そうした中で、半ズボンは子供らしさを引き立てる衣装として成立する。
1925年にハンガリーで発表された児童文学『ほんとうの空色』の終章でも、主人公の少年が半ズボンを卒業し、夢多き少年時代と別れを告げる場面がある。
また、フィリップ・アリエスは、「子供の誕生」の中で「私たちはと言えば、今や遅くまで子供扱いされる恥ずかしさの象徴としての半ズボンを、実に長い間穿いていた。」と語っている。
半ズボン=子供服という定義は疑わしいものがある。
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